第68回日本聴覚医学会総会・学術講演会[2023年10月11~13日、千葉]

・ガイドライン改訂と騒音性難聴防止(1)個人ばく露測定と健康管理 (論文リンクあり)
和田哲郎(筑波大学医学医療系耳鼻咽喉科・頭頸部外科), 武田葵, 中市健志
個人ばく露測定を改訂されたガイドラインに沿って運用していったときにどのような変化、効果が期待されるかについて実際の騒音作業現場でサンプル調査したので報告する。

・ガイドライン改訂と騒音性難聴防止(2)ばく露計の装着位置(論文リンクあり)
武田葵, 中市健志, 和田哲郎(筑波大学医学医療系耳鼻咽喉科・頭頸部外科)
改訂されたガイドラインによると個人ばく露測定は、音の反射の影響を最小化して行うA, B測定に代えて行うことが可能となった。ばく露測定は、ばく露計を肩などマイクの位置が耳の近傍に配置される場所に装着させることが望ましい。本報告では、実際の作業者にばく露計を装着させ、装着位置が測定結果に与える影響について調査した。

・ガイドライン改訂と騒音性難聴防止(3)個人ばく露測定とその管理方法(論文リンクあり)
中市健志, 武田葵, 和田哲郎(筑波大学医学医療系耳鼻咽喉科・頭頸部外科)
個人ばく露測定は測定対象者にばく露計を装着させ終日又は半日作業を行わせ、結果の等価騒音レベルに応じた措置を行う必要があるため、個人ばく露測定を容易に実施可能なばく露計及び管理ソフトの開発を行い、管理ソフトを実際に使用したばく露測定実施者にインタビューを行った。

・ガイドライン改訂と騒音性難聴防止(4)屋内作業者の個人ばく露測定の事例報告(論文リンクあり)
中市健志, 武田葵, 和田哲郎(筑波大学医学医療系耳鼻咽喉科・頭頸部外科)
騒音を発するプレス機付近を単位作業場とした場合に、従来行われてきた作業環境測定では評価する事が困難な単位作業場外で研磨作業に従事する作業者の騒音ばく露評価を行い、個人ばく露測定の有効性が示された事例を報告する。

・ガイドライン改訂と騒音性難聴防止(5)聴覚保護具の装用効果測定システムの提案(論文リンクあり)
横山栄, 小林知尋(小林理学研究所), 武田葵, 中市健志
耳栓やイヤーマフ等の聴覚保護具を装用した際の遮音効果を測定できるフィットテスト機器は、聴覚保護具の正しい装用方法の習得あるいは聴覚保護具の選定、日常的な装用時の遮音効果確認の際に使用される。本報告では、健康診断でも使用される耳覆い型の受話器を備えた聴力検査機器(オージオメータ)を用いて、耳栓装用時の遮音効果を簡易的に測定できるシステムを提案する。